夏は、らんちゅうが大きく成長し、年齢に応じた体形に育つための大切な時期です。水温の高い夏の間も、酸素欠乏と水質の悪化に注意すれば、どんどん餌を食べて、どんどん大きくなりますが、姿形が崩れないように餌の量を調節する注意も必要です。 当歳魚は色変わりした色も濃くなり、頭(かしら)の肉瘤(コブ)も発達してきて姿形もらんちゅうらしくなってきます。2歳魚や親魚も、一回り大きく成長して年齢に応じた風格が出てきますし、来春の産卵に向けての栄養を蓄えます。 日当たりの良い池では、夏の間に水温が35度を超えるような時があります。らんちゅうは錦鯉と違い、徐々に水温が高くなる場合は高水温に比較的強いようですが、それでも水温が上がり過ぎないように、風通しを妨げないように注意して遮光をしてやると良いでしょう。池の上へ板を1枚乗せるだけでも、2〜3度は水温の上昇が抑えられます。 また、青水の濃度は飲み頃の抹茶の色が限界と言われていますので、濃くなり過ぎないように水替えを行います。青水の濃い状態で強い日差しがあたると、鰭や体に小さな気泡が付く「気泡病」・溶存酸素濃度が高くなりすぎて血液中に酸素の泡ができて魚が水面に浮いてしまう「ガス病」・鰭が日焼けして傷む「尾焼け」等が起こりますので注意が必要です。
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