オーストリアで作出されたと言われるドイツ鯉は、食用鯉として世界的に有名な品種とされていて、日本には1904年(明治37年)ドイツから移入されました。成長が早くて太りが良いということで、食用鯉の改良に期待されたようですが、なぜか日本では食用のドイツ鯉は普及しなかったようです。 しかしその一方で、錦鯉の新品種作出には盛んに利用され、今では殆どの品種のドイツ鯉が作られています。 また、20年以上前に聞いた話では、和鯉にドイツ鯉を交配すると(例えば、和鯉の紅白にドイツ鯉の紅白を交配する)白地が白くなるとか、成長が早くて大きくなるなどと言われていたようで、交配を試みた生産者の方もあったようです。 その場合、産まれた子供の一代目は和鯉になるそうですが、ドイツ鯉を交配した鯉を知らずに親に使うと、鱗が荒くて鱗並びが乱れた鯉が産まれて、売り物にならないようなこともあったようです。
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